日常での応用範囲

ビジネス~無難な人間関係では高い成果は望めません~

ケース #001

注意されると、すぐ落ち込んでしまいます。
失敗が怖くて、再就職する勇気がありません。

仕事探しで悩んでいます。一度就職をしましたが、上司から注意されて落ち込んでしまい、1ヶ月でやめてしまいました。今は人との関わりが少ない調理補助のアルバイトをしています。もう一度就職はしたいですが、「失敗したらどうしよう、私にできるわけない」と怖くて仕事を始める勇気が出ません。
由美さん(24歳・フリーター)

カウンセリング例C:カウンセラー 由:由美さん

C:
注意されるのが怖くて、就職する勇気が持てないとのことですが、具体的にどのようなことを注意されたのですか?
由:
事務の仕事をしていたのですが、なかなか慣れず、「仕事が遅い」「指示したこととやっていることが違う」と上司に何度か注意されました。だんだん指摘されるのが怖くなって、ストレスがたまり、1ヶ月でやめてしまった   のです。
C:
そうだったんですね、由美さんは、本当はどんな風に働きたいですか?
由:
難しいですね。うーん、やっぱり、怒られたくないと思います。
C:
そうですよね、誰でも怒られたくないですよね。でも由美さん、今の由美さんにできるかはひとまず置いておいて、理想を描くならどんな風に働きたいと思いますか?
由:
理想でいいなら、毎日笑顔で、生き生きと働きたいです。本当は、人をサポートするのが好きなので、介護や医療系の仕事ができればいいなと思っています。
C:
そういう風に毎日楽しくお仕事ができるといいですね。由美さんならできますよ。そのために何をしていけばいいのか、一緒に考えていきましょう。
由:
でも、どうしたらいいのかまったくわからないんです。私なんかにできるんでしょうか。
C:
将来的には介護や医療系の仕事をするための資格を取ることが必要になると思いますが、まずは由美さんが人から注意されると落ちこむという選択をしないで、仕事の維持ができるようになることだと思います。
由:
注意されても落ち込まない強さがあればいいのですが・・・
C:
由美さん、世の中、誰も注意されない職場ってあると思いますか?
由:
でも、私と違って仕事ができる人は、何も注意されないのではないでしょうか。
C:
パーフェクトに仕事をこなすことは、非常に難しいことです。「仕事ができるようになるまでは、必ず誰かに注意されるもの」と思ったほうがいいかもしれません。
由:
そうですか・・・
C:
由美さんは「注意されるから、自分はだめなんだ」という考え方を選択していますが、あえて違う捉え方をすることはできますか?
由:
・・・「次はミスをしないように努力しよう」と考えることもできます。
C:
そうですね。それに、注意というより、“教えてくれている”と捉えたほうが適切かもしれないですね。他の人から受けるものは、情報なんです。「私がスムーズに仕事ができるようになるために良い情報をくれたんだ。うれしい、感謝!」と考えたら、落ち込む必要はありませんよね。
由:
そうですね。
C:
「失敗したらどうしよう、私にはできない」と考えてしまうとおっしゃっていましたね。でも、一度も失敗をしない人生を送る人はいません。赤ちゃんだって歩こうとしても、最初は転んでしまうでしょう?仕事も同じ。はじめは失敗するのが普通だと考えてみてはいかがですか?
由:
失敗することは、悪いことではないんですね。
C:
そうですよ。失敗をするほど、成功に近づくんです。一度失敗しても「失敗したから今度はもっとうまくいくぞ」と。
由:
わかりました。
C:
就職先を探しながら、まずは今のアルバイト先で「失敗するのは当たり前、いろいろ教えてもらいながら経験を積んでいこう」という意識で取り組んでみてください。

実践的なカウンセリング能力を身につける
選択理論心理学とリアリティセラピーの手法を学ぶ

ビジネスのケーススタディ一覧へ戻る

もっと選択理論について知りたい方

グラッサー博士の選択理論 - 幸せな人間関係を築くために
夫婦・親子・教師と生徒・マネジャーと従業員との上質な人間関係のあり方を明解に説き明かす。

幸せを育む素敵な人間関係
米国の精神科医、ウィリアム・グラッサー博士が提唱する選択理論を分かりやすくまとめた本書。

用語紹介

コネクテッド

グラッサー博士は、温かい人間関係のある状態をコネクティッド(connected)と表現している。

一覧を見る