選択理論では「自分には自分を幸せにする責任がある」と考えます。
しかし、幸せの定義とは人それぞれで全くちがいます。
「あなたにとっての幸せとはなんですか?」
そう問いかけられたらあなたはなんと答えますか?
選択理論では、
5つの基本的欲求の1つ、またはそれ以上を満足させる方法を見つけることと言われています。(「あなたの子どもが学校生活で必ず成功する法」)
5つの基本的欲求とは、身体的な欲求である生存の欲求と、
心理的な欲求である愛・所属の欲求、力の欲求、自由の欲求、楽しみの欲求の
4つをあわせた、私たちの誰もが遺伝的に持っている欲求です。
人によって異なるこの5つの欲求バランスをいかにして満たしていけるのか。
このことが私たちにとって幸せに生きるカギとなります。
ところが、実際に毎日の中で、
欲求が満たされない経験をすることは少なくないはずです。
この欲求が満たされていないことは何が教えてくれるでしょうか。
それは全行動の後輪、感情と生理反応です。
そんな時に大切なのは、全行動の前輪である、
思考と行為に焦点を当て、変えていくことです。
※「4つの基本概念-全行動-」
https://www.choicetheory.jp/about/
ところで、私たちは分かっているのに、
なかなかやめられない効果的でない行動も選ぶことがありますね。
全ての行動には、目的があると言われています。
と言うことはこれらの行動も私たちの、
何らかの欲求を満たすための行動だったわけです。
つまり
「悪い癖を直さなければならない」
「自分を変えなくてはならない」
といった行動にも、
私たちの満たしたい欲求が隠されているわけです。
それを本当に欲しかった上質世界を得るための
効果的な行動に変えていけば良いわけです。
---------
具体的な例を見てみましょう。
私たちの欲求が満たされないことを教えてくれるサインは、
基本的に感情と生理反応であるとお話しました。
「異様に汗ばんでいるな」
「ドキドキが止まらないな」
「気分が優れないな」
「いつもより落ち込んでいるな」
そんなサインを受け取ったら、
まずは「欲求を満たすために何かを見落としているかもしれない?」
と立ち止まって振り返って見ましょう。
そして、なにかを辞めようとするのではなく、
5つ基本的欲求をより満たすためにできる
具体的な行動とはなんなのかを書き出してみましょう。
(例)
■愛・所属(人を愛したい、また人からも愛されたいと思う欲求)
家族との時間をとる 友達と食事に行く 学びの仲間に会う
■力(人から認められたい、競争に勝ちたい、思い通りにやってみたい、人を従わせたいという欲求)
片付けをする 伝えること
■自由(自分の考えや感情のままに自由に物事を選び、決断し、行動したいと思う欲求)
お金を自由に使う 一人で出かける 時間の使い方を工夫する
■楽しみ(遊ぶことや趣味に興じたり、好奇心や関心を満たそうとする欲求。役立つものを学びたいという欲求)
旅行に行く お茶をする 文章を書く 運動する
■生存(命を維持するための身体的な欲求であり、食べ物や住む場所、身の安全、性的な欲求)
寝る 食べる 危険を感じることはしない
※「5つの基本的欲求」
https://www.choicetheory.jp/about/
---------
今まで悪い癖や問題だと思っていた行動も、
その時点では自分自身の欲求を満たす
最善の行動だったかもしれませんが、
効果的な行動ではありませんでした。
なぜその行動を取っているのかとよく振り返ってみると、
自分のことをより深く理解できるかもしれません。
私たちが焦点を当てるべきなのは、
今まで取っていた行動をどう辞めるのかではなく、
欲求を満たす手段をどう増やしていくのかということなのです。
ぜひ選択理論の学びを深めながら、
自分自身の行動パターンを分析し、
より効果的な欲求充足をしていきましょう。
【参考文献】
「グラッサー博士の選択理論 – 幸せな人間関係を築くために」
http://shop.achievement.co.jp/products/detail.php?product_id=92
「テイクチャージ 選択理論で人生の舵を取る」
http://shop.achievement.co.jp/products/detail.php?product_id=519