「解決のサークルの内側で~恋愛/夫婦関係編~」リアリティセラピー研究会報告

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解決のサークルの内側で~恋愛/夫婦関係編~

東京中央支部
リアリティセラピー研究会

良好な夫婦関係を継続し、幸せな家庭を持つことは誰にとっても

人生において一つの理想なのではないでしょうか。

 

しかし、現実を見てみると、厚生労働省の人口動態統計では、

2017年の離婚件数は、21万2000組。

これは2分10秒に一組が別れているという数字です。

 

幸せな家庭は、誰しもが望む理想ではあるものの、なぜその理想がなかなか手にはいらないのか・・・。

今回のリアリティセラピーでは「大切なパートナーといかに良好な関係を築くか」について扱っていきます。

 

なぜ人間関係が壊れるのか?

私たちが学ぶ選択理論の主張では、不幸な理由で離婚する原因の多くは、

自分が正しいとお互いが思い込み、相手が間違っていると考え

相手を自分が正しいと考える方へ変えようとしてしまうことにあるとされています。

 

どんな人間関係もそうですが、

相手を変えようとしてしまうことで人間関係は悪化します。

 

夫婦関係であれば、お互いに相手を変えようとすることで、家にいることが苦痛になり、

家に帰らなくなったり、お酒で気を紛らわしたり、不倫をしたり、

逃避行動を起こしてしまいます。

 

でも、そんな逃避行動を起こしてしまうくらい

苦痛感情を感じてしまうのは、相手との関係が自分にとって

とても重要なことだからではないでしょうか。

 

「本当は相手と仲良くしたい」「ストレスのない良好な関係でいたい」

という本来の想いとのギャップがフラストレーションとなり

苦痛感情に繋がっていくのです。

 

今回は、そんなお互いに抱いてしまっている夫婦関係においての苦痛感情を

「解決のサークル」を用いてよりよい人間関係にする術を学びました。

 

 

解決のサークルとは?

まず、選択理論における大前提においては、どんな人間関係も、相手の考えや望みを理解し外的コントロール(※1)を使用しない関わりをする事が大切です。 

※詳しくは、前回のコラムをご覧ください。

http://www.choicetheory.jp/rt_workshop/171222/

 

 

では、「相手のことは理解しているし、わかっている。だけど、気になる・・・。どうにかしたい!」

 

そんな、近い存在だからこそ、相手をコントロールしたくなってしまう、

「夫婦」という関係をどう解決していけばいいのかが、今回のテーマです。

 

ポイントは「解決のサークル」の中にお互いが一度入るという事です。

 

解決のサークルとは、

1.自分たち(両者)が、
一緒に大きな輪の中に入っていると考える

※実際に円をかいて入ってみるとよいです!


2.二人は椅子を持ってこの輪の中に入る

 

3.この輪(サークル)の中には、夫、妻、そして

「(幸せな)結婚さん」という3者が入っている。
※3者目の結婚さんは二人が共通してもっている「いい夫婦関係を築きたいという願望:上質世界(※2)のことです。」

4.この輪の中では、
「(幸せな)結婚」が優先されることを両者が同意する。
※自分たちの意見ではなく、結婚さんが望んでいることを考え、優先するということです。

5.(意見の相違があることは始めから分かっているが)この輪の中では
「幸せな結婚生活のために【自分は】何をするか」のみコメント出来る。

 

という方法です。

 

このルールをお互いにもち、このルールが適用される

円の中にいる事が解決をしていく第一歩です。

 

幸せな結婚関係のためなら、どこまで妥協できるのかを

お互いに正直に話す、それが解決のサークルに入っている状態です。

 

二人で話す機会を作るだけでも大変という方には

難易度の高い方法のように感じるかもしれません。

 

でも、本来は大好き同士だった二人。

おそらく仲良くやっていたときは、

自然に苦にも思わず、やっていた事なのではないでしょうか。

 

歌舞伎を見るのが好きな彼女。

ただ彼氏はどうしてもその良さが理解できないということがあるかもしれません。

 

でも、本当は歌舞伎が好きな「彼女」が好きだったはず。

 

相手は他人であり、自分のものではありません。

 

歌舞伎が好きな彼女には

歌舞伎が好きな背景があるのです。

 

これを変えようとしてしまうことは

彼女がもつ歌舞伎への背景をも否定されているのと同じように感じさせてしまいます。

 

夫婦という近い存在でありながらも

自分とは違う人と考え、お互いに一緒にいることを望むならば

「解決のサークル」をぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

大好きだったあの人とこれからもずっと一緒にいたいと思ったときの事を

お互いに思い出してみることが、幸せな家庭への第一歩です。

 

 

※1外的コントロール:相手を内側からではなく、外側からコントロールしようと考える思考の事。 相手に何かを行ったり、反応したりすることで相手を変えることができると 思っている心理のことを指します。

 

※2上質世界:人それぞれが持っている、自分自身が満たされるイメージがあつまる思考の世界のこと。満たされる場面やものがイメージ保存されているアルバムのようなものとも言われている。

 

※その他、選択理論で使用されている用語の説明は以下のリンクを参考にしてください。

 http://www.choicetheory.jp/words/#a-z

 

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【参考文献】
「グラッサー博士の選択理論 – 幸せな人間関係を築くために」

http://shop.achievement.co.jp/products/detail.php?product_id=92

 

「幸せな結婚のための8つのレッスン」
http://shop.achievement.co.jp/products/detail.php?product_id=85

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用語紹介

柿谷正期
元 立正大学心理学部教授。 臨床心理士。 精神保健福祉士。 日本カウンセリング学会認定カウンセラー。 日本選択理論心理学会会長。 選択理論、リアリティセラピーの日本での第一人者であり、ウィリアム・グラッサー協会認定シニア・インストラクターでもある。著書「幸せな夫婦になるために」(いのちのこ...
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